「自分の手で物をつくる楽しさ・喜び」

訓練校名ミツトヨ高等職業訓練校
訓練課程普通課程
訓練科名 機械科
指導員名丸木 哲也
(指導員歴0年5ヶ月)
指導担当分野実技:旋盤

ミツトヨ高等職業訓練校 機械科 丸木哲也さん

1.訓練校の概要

期間 (学科)2013年6月〜2013年11月末
機械・仕上げ、電子工学、生産工学、品質管理など(全12学科)
(実技)2013年12月〜2014年3月末
機械加工、仕上げ

学科では、ものづくりにおいて基礎的な知識と、実技において必要な講義をしています。実技では、学科で学んだことを講師の方々の経験を織り交ぜて、自らが加工出来るよう、実習しています。

2.訓練生育成の抱負

物をつくる楽しさ喜びを感じ取れて、それがスキルアップ・自己啓発に繋がり資格取得を目指せる立派な技能者になれる様、指導に努めています。

3. 訓練生を指導する上で日常大切にしている事とその理由

私は職業訓練校で技術・知識の習得はもちろんのこと、立派な社会人としての育成を目標として、物をつくる楽しさ、喜びを理解してもらえたら良いと考えております。

しかし、ただ物をつくるだけではなく訓練生とのコミュニケーションが重要だと私は考えております。訓練生の1人1人にも個性がありコミュニケーションの取り方により、訓練生の成長が大きく違ってくる為、その人に合った指導をする必要があります。

また、作業面については訓練生自らが安全を意識して作業が出来る様に、常に注意を払って指導に当たっております。

4. 私が工夫(改善)した指導法

指導時には、口頭や実演しながらの指導で訓練生は、聞きながら見ながら自分達なりにメモを取っております。しかし、まったく畑違いの分野であまり理解出来ていない訓練生もおり、苦労しております。

私なりの指導法としては、私がまず絵を描き、どの様な形で加工していくのか描き示していきます。一度ではイメージが湧かないので、それを参考に訓練生にメモを書き留めさせて、各自が復習したり、何度も描いてイメージをつけていける様な指導を行っております。

5. 指導員の喜びと苦しさ(難しさ)

喜びといえば訓練生が目に見えるほど上達していく事、また訓練生から形ある物をつくる楽しさや設備に関心を持ったり、これを機に技能検定に挑んでみたいとの声を聞いた時、他人事ながら私まで嬉しく指導員をしていて良かったと実感しております。こういった職業訓練校を通じて訓練生の技能向上と指導することにより自分自身のスキルアップに繋がっていると感じています。

しかし、ここ近年の技術発展が著しく、計算する=電卓を使用するといった考え方が多く、仕上げ寸法に対し加工したワークの寸法の取り代の計算が電卓を使用しないと出来ないという若者が増えてきているのが現状です。指導時に簡単な暗算でも、なかなか数字が出てこないといった事があり、最初の指導に苦労しました。

6. 指導員として自己啓発をしていること

私も技能検定「普通旋盤2級」「数値制御旋盤2級」と段階を踏み資格を取得し、さらに上を目指すべく「数値制御旋盤1級」を取得しました。指導員を通じて訓練生を見ていると、まだ上を目指さなくてはと感じております。これを機に更に「機械加工 特級」の取得を目指したいと思います。

7. 他校の指導員へのメッセージ

私も経験が浅い指導員なので、今まではカリキュラム通り行わなければならなかったのですが、訓練生のレベルに応じてプログラムを組むことも必要だと思います。なおかつ、訓練生ともコミュニケーションを取りつつ、1人1人に合った指導が大事だと思います。

より良い技能者として育てていく為に、また日本の「ものづくり」の人材育成を担っているという責任を持って指導していく事が大切だと思います。

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